玩具修理者(小説)
「がんぐしゅうりしゃ」と読みます。
小林泰三さん作のこちらの小説は、
1995年、第2回日本ホラー小説大賞「短編賞」を
受賞しております。
うふふ。
「角川ホラー文庫」です。
私がこの作品を手に取ったのは、
高校生の夏。
とても暑い夏に、偶然近所の本屋で出会いました。
いやぁ、いい出会いでした。
うんうん。
というのも、
この小説のサビの部分。
ホラーMaxシーンが夏なんですね。
うだるような暑さ。
セミがミンミン鳴いて、
汗がベタベタと体中にまとわりつく夏の午後。
1人の少女が、ぐったりと動かなくなった弟を背負い
ある場所を目指します。
「玩具修理者」と呼ばれる人の元へ・・・。
一体なぜ、彼女は「玩具修理者」の元を目指すのか、
一体なぜ、弟は動かなくなったのか。
そして一体、「玩具修理者」とは何者なのか・・・!!
うふふ。
気になるワードが盛りだくさんです。
「玩具修理者」ってワードが、まず素晴らしいですよね。
「玩具」を「おもちゃ」に取り替えてみると・・・
あらまぁ。
ちっともそそらない。
ハートフルストーリーにありそうなタイトルですね。
私の「小林泰三さんが大好きだ!!」の理由の1つに、
タイトルのつけ方、っていうのがありまして。
パターンとして割と多いのが、
オンリー漢字タイトル。
今回の「玩具修理者」をはじめとして
短編集タイトルには「臓物大展覧会」なんてのも。
あれ?四字熟語のようですねw
でも、このタイトルが目の端に入ったら、
ホラー好きなら寄って行ってしまうでしょ?
「わぁお!なんて恐ろしそうなタイトルなんだ・・・じゅるり・・・」
こんなのもあります。
「AΩ」。
・・・よめます?!
答えを書くとつまらないので、
気になる方はGoogle先生に聞いてみてください⭐︎
ちなみにAΩは、長編SFホラーです。
いいですよー!すっごく後味悪いですw
今度書きますm(_ _)m
なお、単行本「玩具修理者」の中にはもう一編
「酔歩する男」というのも、収録されており、
こちらはSFです。
タイムワープ系の。
これがまた、すごい作り込まれていて唖然とします。
読んでいてお分かりの通り、
小林泰三さんの作品は
スプラッター系が多いのですが、
(ハードSFや科学奇譚とも言われる)
それだけでは決して終わらない。
味わい深い文学作品です。
なんとDVDもでてます。わお・・・
出演されているようです。
う〜ん、なんか
観るの(別の意味で)怖いんですが
観ます。
今度ね。。。
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小林 泰三 (著)
出版社: 角川書店 (1999/04)
ISBN-10: 4043470010
ISBN-13: 978-4043470013
発売日: 1999/04
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